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「最近シーバスを始めました。」
 

「基本、デイシーバスですが
まったく釣れません。」

 

「事情があって、ほとんど昼間の
釣行になるんですが、友達に聞いても
「夜に行かないと釣れないよ。」
と言われます。」

 

「ネットなどで調べてみても
夜がいいみたいな事ばかり
書かれています。」

 

「シーバスは夜じゃないと
釣れないんでしょうか?」

 

「よろしくお願いします。」
 
 
 

と、言うのが今回の【Q&A】
 
 
 

私はよく、いろんなところから
いろんな相談や質問を頂きます。
 

よくある質問や
緊急性の高い質問など
当ブログの記事で
お答えしていきます。

 
 

あなたもお気軽に問い合わせて
頂けるとうれしいです。
 
 
 

よろしくお願いします。
 
 
 
 

夜の方が釣りやすい

こんにちは、しんです。
 

今回の質問はこちら、
 
 

シーバスを始めたばかり。
 

昼間の釣行ばかりで
全く釣れていない。
 

夜じゃないと釣れないのか?
 
 

という事です。
 
 

いや~、惜しい。

デイシーバスで釣りやすい
時期をちょうど外しています。
 

ざっくり言うと5月から
10月くらいまでがデイシーバスで
釣りやすい時期なんです。

 
 

これは・・・、一応
解説しておきましょう。
 

タイドグラフの話になるんですが、
今の時期はのほうが潮が大きく
動くんです。
 

これはタイドグラフを数ヶ月間
ならべて見てみないと気がつかない
んですが、今は夜のほうが潮が
大きく動いています。

 

大きくというのは、満潮時の
水位と干潮時の水位の幅の
大きさの事です。
 
 

例えば、満潮が210センチ、
干潮が10センチだとすると
干満の水位差は200センチ。
 

ところが、満潮が240センチ、
干潮が-10センチだとすると
干満の水位差は250センチと
なりますね?

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では、200センチ水深が変わったのと
250センチ水深が変わったのでは
どちらが水が動く量が多いでしょうか?
 

・・・、
 

・・・、
 
 

そうですね、250センチの方です。
 

つまり、潮が動く時間はほぼ同じ
なので250センチ水深が変わったほうが
強い水の流れが出来た事になります。

 
 

今の時期はこの250センチ動く
潮の方が夜に来ています。
 

そして、昼間に200センチの
干満差が来るようになっています。
 
 

ですが、これが年があけて
潮干狩りの時期でもある4月末
くらいになると少しずつ
逆転し始めます。
 
 

そして5月にはスッカリ
昼間に250センチ動く潮に
変わってしまいます。
 
 

こうなると、夜よりも
昼間の方が大きく潮が動いて
強い流れが出来るようになるので
昼間の方がシーバスの活性が
高くなるんです。
 

デイシーバスシーズンの開幕ですね。
 
 

そして9月末には、またこの潮の
逆転が始まります。
 

こうして夜の方が釣りやすい
潮へと戻っていきます。
 
 

毎年コレを繰り返してるんです。
 
 

これが釣りやすい時期を
外している明確な解説です。
 
 
 

では、今の時期は昼間は
釣れないのか?
 

いえいえ、全くそんなことは
ないんです。

 

ただ単に全体的に活性が落ちて
釣りにくいというだけで、
釣れるか釣れないかで言えば
もちろん釣れます。
 

ですが、潮の流れの強さというのは
シーバスが捕食をする上でかなり
大きな複合要素の一つになります。
 

この複合要素については
のちほどお話させて頂きます。
 
 

その前にシーバスの活性について
ですが、活性が落ちると
何が起きるのか?

 

シーバスというのは基本的に
いつでも捕食をします。
 

ですが、活性が落ちると
積極的にエサを探しまわって
ポイントを移動したりする事が
少なくなります。
 

そして、活性が落ちると
ベイトを追う距離や、バイトする
時の射程距離が短くなります。
 
 

例えば、どこかいい感じの
場所に陣取って、ベイトが通りかかる
時だけ捕食するとか。
 

リアクションバイトでいえば
いつもは反応してくるのに
活性が落ちると、本当に目の前を
通さないと食べないとか。
 
 

基本的には食べるんですが、
やる気が無くなります。(笑)
 

私達と同じですね。

活性が低いとやる気が・・・。
 
 

まあ、それはさておき、
どうすれば昼間に釣れるのか?
 
 

・・・、
 

そうです、

あなたもお気づきのように
よりタイトにシーバスの射程距離に
ルアーを入れてやる必要があります。

 
 
 

そして、潮以外にも夜は
”暗い”という複合要素も
持ち合わせています。
 

暗いと捕食がしやすくなるので
活性が上がります。
 
 

つまり、基本的には夜のほうが
釣りやすいという事。
 

そして、昼間に釣ろうと思ったら
シーバスの陣取っている場所と
バイトパターンを正確に把握する
必要があるという事です。

 

ですがコレさえ出来てしまえば
昼間でも釣れてしまうという事。
 
 

まあ、コレが難しいんですけどね。
 
 
 
 

ベイトを基準に動く

では、具体的な昼間に釣れる
方法について解説させてください。
 

シーバスはいったい何を
考えて行動しているのでしょうか?
 
 

はい、基本的には食べる事しか
考えていません。

産卵前のシーバス以外は。
 

ですから、必ずと言っていいほど
ベイトを基準にして動きます。

 
 

昼間に釣るためには、そのとき
シーバスが食べているベイトの種類と
ベイトの居場所を特定する必要があります。
 

ベイトの種類は今の時期でしたら
地域によって違いますが、私の
地域で言えば、

・サヨリ
・ハゼ
・コノシロ
・ヒイラギ
・アミ

などですね。
 
 

そして、これら全てのベイトが
現れるのはどこか?
 

・・・、
 

「港湾部と河口だ」

という具合に場所を特定します。
 
 

そして、釣り場に行って
様子を観察します。
 

この時、シーバスアングラーが
居れば声を掛けて状況を把握するのが
手っ取り早い方法です。
 

ですが、居ない場合は
条件から絞り込んでいきます。
 

例えば、
 

時間帯は昼間の明るい時間。

「明るさと上げ潮でベイトは
散っているな」

 
 

潮は少し上げた状態で
緩やかな上げ潮。

「今から上げて来るのか・・・、
狙えるベイトはサヨリ、ハゼ、コノシロ、
ヒイラギだな。」

 
 

風は弱めの北風でまわりには
ハゼつりをしてる人がちらほら。

「コノシロは遊泳力があるから
流芯部付近に居るな。」

「上げ潮と明るさでベイトが
散っているからサヨリは岸に寄って
いないし固まっていないな。」

「ハゼが釣れているなら、近くには
エサ取りのヒイラギは居ないはず。」

 
 

「よし、まずはハゼパターンで
カケアガリを丹念にチェックしてみよう!」

「ルアーはワンダーか
ローリングベイトだ!」

 
 

という感じで色々試してみて
答え合わせをしていきます。
 
 
 
 

シーバスは泳ぎが得意ではない

シーバスがどんな魚なのかも
知っておくといいでしょう。
 

先ほど夜は活性が上がると
お話しました。

捕食がしやすくなると。
 
 

では、なぜ夜だと捕食が
しやすくなるのか?
 

それはシーバスが泳ぎが
得意ではないから。

 
 

たとえば、青物のような
泳ぐスピードが圧倒的に速く、
ベイトに追いつくのも朝飯前みたいな
魚なら実は明るい時間のほうが
捕食し易いですよね?
 

まあ、ベイトを追いかけてる
段階ですから、いずれにしても
”朝飯前”なんですが・・・。

どーでもいいですね?
失礼しました。
 

青物のような速い魚は
ベイトを見つけたら追いかければ
いいだけです。

すぐに追いつけます。
 
 

ですがシーバスはそんなに
速くはないので、追いかけるとなると
結構体力が必要です。
 

その上、逃げられる確立も高い。
 

だから、待ち伏せタイプ
捕食をするんです。
 

でも待ち伏せて捕食するには
自分の存在が分かってしまっては
ダメなんです。

見られたら逃げられますから。
 

つまり、シーバスが効率よく
捕食をするには自分の姿を
見にくくする必要があるんです。
 

だから、夜なんです。

だから、夜に活性があがるんです。
 
 

闇に隠れてなんとやら、みたいな。
 
 

という事を押さえておけば、

先ほどのハゼパターンでも
ただ打つのではなく出来るなら
濁りやシェードを絡めたほうが
いい事に気が付けます。

 

例えば橋の下とかが
それにあたりますね。
 
 
 
 

自分に有利な複合要素を利用する

先ほど少し言いかけた複合要素、

シーバスは泳ぎが得意ではないんで
ベイトを捕食する時にいろんな
複合要素を利用します。
 
 

最低条件はベイトが居ること。

だけどベイトが居るだけでは
捕食するのは難しいんです。
 
 

まずは流れ。

適度な流れがあるとシーバスは
居心地がいいんです。

なぜなら、そこに定位している
だけで効率よく酸素を補給できるから。
 

そして、流れのヨレは
ベイトが集まる場所でもあります。

コレは流れのヨレは酸素が豊富で
プランクトンが発生しやすく、
ベイトのエサがプランクトンだから。
 

さらにシーバスは脇にある強い流れ
使ってベイトの動きをある程度
封じてから襲いかかったりします。
 

基本的には流れが強いほど
大きなヨレがいくつも出来るので
潮が大きく動いたほうがいいわけです。
 

ですから、流れはかなり強い
複合要素
と言えます。
 
 
 

次に闇、暗部ですね。

夜は大きな魚がうろつくために
ベイトたちは警戒して群れで
固まり岸ちかくの浅い方へ
避難してきます。
 

まさにシーバスの思うツボですね。
 

そしてシーバスの警戒心も
薄れるし、捕食エリアが岸に
近づくために私たちにとっても
いい感じの複合要素。

 

なるほど、夜は釣りやすいわけです。
 
 
 

ストラクチャー。

コレもなかなかの複合要素。

シーバスはほぼ完全に自分の
身を隠せます。
 

後は通りかかるベイトを待つだけ。
 
 

私たちにとっては、シーバスの
横から突然ルアーを出現させられる
おいしいスポットです。
 
 
 

岸壁。

ここはエビやカニ、小魚などの
エサが豊富な場所。
 

シーバスを釣る時はまず
岸壁から探れと言われますね。

 

そのうえ、ボトムに張り付けば
シーバスは身を隠すことが出来ます。
 
 
 

濁り。

これは、先ほどの闇と同じですね。

ベイトから発見されにくくなるので
シーバスのレンジが上がります。
 
 
 

他にもいろいろな複合要素が
たくさんあります。
 

シーバスはこれらの複合要素を
いくつか絡めて、より捕食し易い
方法を選びます。
 

あなたもいろいろと
考えてみてください。
 
 

いろいろ試している内に
昼間でも釣れるようになっています。
 
 
 

そして結論としては、

シーバスは季節を問わず昼間でも
釣ることが出来るということ。

 

ただし、

それにはある程度の経験が必要で
毎回の釣行を適当に行っていては
釣れるようにはならないという事です。

 
 
 

これからの時期、デイは厳しいですが、
お互い頑張りましょう。
 
 
 
 
 

それでは、グッドラック!